ひらめきの十二星座シリーズ~⑤水瓶座~
ひらめきの十二星座シリーズ・其の⑤『水瓶座』
水瓶座は、美少年ガニュメデスがお酒を注ぐ姿だといわれている。
今回は、そのガニュメデスよりも水瓶とそこから流れる水の流れを表現してみたかった。
そこであえて、水っぽくないピンクのレザーをチョイス。
水瓶から止めどなく水が流れ出て、波打つ感じをイメージしながら切り出す。
自分の中では、完成形をある程度思い浮かべながら一つ一つのパーツを形作っていくが、ほとんどの場合はいい意味で裏切られる。
ひとつの部分を仕上げると、その歪が別の場所に現れる。
そこでまた一度立ち止まり、考え、試し、納得し、進む。
それをいくつも繰り返し、やっと全体像が見えてくる。
水の流れが決まり、残るは水瓶の部分を如何に立たせ、そこから流れ出る様を表現出来るか…
初めの切り出しの部分では、水瓶からの下の部分はそのまま張り合わせて立たせる予定だったが、いざやってみると何かしっくり来なかった。
そこで間に切れ目を入れ、前後にずらしてみことに。
これで持つかは不安だったが、意外にも上手くいった。
そしてさらに白の塗料を散らし、飛沫っぽく仕上げてみる。
ミクロで見れば納得できなくても、マクロで見ればその部分が目立たなくなり、全体が持つユニークな独創性が押し出される。
発想を制限せず、自分を解放し、個性を受け入れる…
そんなことを感じた、第五弾は『水瓶座』でした。
次回は『獅子座』になります。