ひらめきの十二星座シリーズ~エピローグ~
ひらめきの十二星座シリーズ~エピローグ~
〔占星術との出会い〕
約2年ほど前、自分がどんな人間かを知るための一つとして「占星術」という世界を掘り下げてみた。
そこで気付いたことは、自分でも知れなかった側面を発見し、受け入れ、どう生かすか、ということ。
各星座には、得意な面と不得意な面があり、人は生まれながらに12の星座のどこかに分類される。
占いなんかは信じないという人でも、自分が何座であるかは知っているはず。
だがその星座の性質を理解した上で、自分の人生を導き出している人はそれほど多くないだろう。
僕が生まれた日は射手座に入っている。
生れてからずっと射手座なのに、それの持つエネルギーに本当に気づいたのは約40年後だった。
人生を振り返ると、<自由・探究・哲学・思想・旅・独立>など、射手座的な要素が自分の中に存在していたことに改めて気づく。
何をするにしても、自分がどんな人間で、どう生きれば心豊かに生きられるか。
その道筋を示してくれるのが占星術である事が分かった時、自分の中にまた新たな根が伸び、それがレザーを通して表現された…
〔レザー × 十二星座〕
レザーという素材で作られたものは世界中に溢れている。
型を取り、それを量産し、広告を打ち、市場へと流す。
これはレザーに限ったことではないが、今の資本主義ではこういったレールに乗らなければ、商品価値が無いに等しいとさえされている。
だから僕はこの十二星座シリーズは「売る」ということを目的には作らなかった。
ただ今の自分の中に在る「十二星座」をレザーという素材を通してどこまで表現できるかという、ある種の”挑戦”のようなニュアンス。
最初のいくつかは順調に作れたが、ある時点から全くイメージが湧かず、一ヶ月ほどこのシリーズから遠ざかっていたことも。
今思えばあの部分をもっとこうすれば良かったと思うところがいろいろあるが、いつも葛藤しながら作り続けたことで新たな発見があった。
ここでトライしたことが次の作品のヒントになっていることは間違いない。
自分の中で深く根を張り育っている「レザー」と「占星術」。
二つの掛け合わせにより生み出された十二の表現体。
そして、これらの制作にいつも背中を押してくれた蟹座のパートナーに感謝いたします。
十二星座が持つ特異なエネルギーが、皆様の元に少しでも届きますよう、星々に願いを込めて…
レザークリエイター・一丞しゅん